るんるん、カメルーン一人旅 Vol.02

ガロア空港の小ビクトル

ドアラの空港でビクトルと別れてガロアに着いた。空港でたまたま私に声をかけてきた男もビクトルという。ドアラのビクトルは大男だったが、こちらは背が低くて声はしゃがれ声。小ビクトルだ。

予約してあるブノエホテル行きのシャトルバスまで案内してくれた。自分もバスに乗り込んで、ガイドに雇ってくれと言う。

私はガロアからワザ国立公園とムルスキに行く予定だが宿の予約もしていない。

ホテルに着くまでに料金交渉し、部屋に上がって残りの現金を数えたらなんとかいけそう。

「明日からお願いするわ。明日8時に来てね。」

「OK。I come 8 o’clock yesterday.」

「yesterdayでないでしょう、tomorrowでしょ。」

英語ガイドだというけど心配だなぁ。ここはフランス語圏だ。今から朝までに車の手配をできるのかしら。

カメルーン一人旅

小ビクトルが連れてきた運転手はブバといった。イスラム教徒で長い衣を着ている。ガロアの市場によってボールペンやノートを仕入れた。どこかに学校があるかもしれない。バナナも買った。

町を出るとベージュ色の大地と乾いた草の景色。円錐形の藁葺き屋根の集落をいくつも通りすぎる。緑豊かな西部カメルーンとはぜんぜん違う。

赤道に近いカメルーン南部は熱帯雨林帯、その北が雨季と乾季のはっきりしたサバンナ気候帯、ガロアより北部はサハラ砂漠の影響で乾燥したステップ気候帯。さらに北上すると砂漠地帯となる。カメルーンはアフリカのすべての気候帯が見られるので「アフリカの縮図」あるいは「ミニ・アフリカ」と呼ばれている。

カメルーン一人旅

街道の市でストップ。色とりどりの布を巻きつけた女達が頭に物を載せて運んでいく。男達はヤギを売っている。アフリカ柄の布地がたくさん下がっている。トラ柄の布があったので買ったけどなんだか臭い。

マルアという町のホテルでスパゲティを注文した。スパゲティはふにゃふにゃでまずーい。ビールで流し込み口直しにコーヒーを飲んで4000CFA。(1ドル=500CFAだから8ドルになる。)

マガの小学校

ワザ国立公園で一泊して、チャド国境の近くマガいう村まで走ってきた。湖がある。

マガはイスラム教徒が多いようだ。頭から真っ黒の装束の女達が歩いていく。チャドから移住してきたらしい。

マガの宿は藁葺き屋根のコテージでおしゃれだった。宿の敷地内にシカやクロヅルが散歩している。村はとりたてて観光するほどのものがないが、こんな普通の村がいい。

牛の大群が砂埃をあげて道路を行く。白牛、黒牛、角がやたらと大きい。羊の大群も通っていく。

子供達が遊んでいたので、フォトー!と叫んだら全員集合して犬まで連れてきた。モノをくれと言わない。デジカメで撮った写真を見せてあげると喜んだ。学校はないの?

小ビクトルが尋ねると彼らは朝学校に行ってきたようだ。

その学校らしき所に車を止めたが誰もいない。

野球帽の男に声をかけると英語が通じた。それだけでうれしい。へー、先生なの。あの小屋が教室?子供たちはお休みなの?

私が小屋の窓を覗くと一斉に「ワーッ」と声が上がって子供たちが立ち上がった。壁も床も土色なのでわからなかったが、黒い子供たちがいっぱいいたのだ。チョコボールの箱みたいだ。

先生に日本から持ってきた公式サッカーボールを進呈すると子供たちが歓声を上げた。小ビクトルが車の中においてあるペンやノートを運んでくる。でもこれじゃ足りないね。どうやって分けるかは先生に任せるわ。

小ビクトルとブバがほんとにうれしそうだった。二人が品物を運んできて英雄みたいな顔している。それ、買ったのは私なのよ。私なのよ。

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